坂本龍馬

坂本龍馬という男の魅力

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第1話「上士と下士」

龍馬伝が、今までの坂本龍馬を伝える物語と大きく違うのは、龍馬目線でなく、岩崎弥太郎の目線からドラマが組み立てられていることです。

 

のちに三菱財閥を築く弥太郎の語りで全ては進行していきます。

 

天保14年(1843年)9歳の坂本龍馬の登場で始まりました。
幼少の龍馬は学問も剣術も苦手、おまけに泣き虫で家族からは強くたくましくとていました。

 

坂本家は女系で年を取ってからできた男の子だった事で、家族中からでかわいがられて育ちました。
坂本家は身分の低い郷士(下士に属す)と言う侍でしたが、本家は「才谷屋」という裕福な商家で、龍馬は不自由を感じることなくのびのびと育っていきました。

 

土佐藩には厳しい身分制度があり、上士と下士の差は歴然で、龍馬のような下士の侍は屈辱的な差別を受けていました。
下士は、雨の日でも傘をさしてはいけない。下駄をはいてはいけない。上士には媚び諂わなくてはならなかったのです。
この土佐独特の身分制度が、のちの龍馬に大きな影響を与え、羽ばたいていく原動力の一つになって行きます。

 

1話では最愛の母・幸の死がメインのお話になっています。
母の死は龍馬にどんな影響を与えたのかは図り知れません。

 

龍馬に対する上士の無礼討ちを、病身であるにも関わらず命がけで制する母の姿。
龍馬のためなら私の命を差し出しても構わないと言い切った母の言葉。
そして、力いっぱい抱きしめる母の温もり。

 

この時龍馬は、母親の偉大さと、下士だって上士を動かすことができると言う事実を感じ取ります。

 

成長し日根野道場で腕を上げた龍馬。たび重なる上士の差別に爆発寸前の下士の仲間達。
そんな中、仲間が上士に理由なく切られみんな躍起になっていました。

 

そして弥太郎も、唯一の救いだった恩師の突然死で酔っ払い、ついには上士と騒ぎを起こします。
龍馬は土下座して必死に謝りますが、「下士も上士と同じ人間ですき」と上士に何度も下駄で殴られても繰り返す龍馬。

 

上士は去り、弥太郎は「切られてもよかった」「どうして上士を恨まないのか」と龍馬に怒鳴ります。
龍馬は「つまらんことで命を捨てるな!」そして「憎しみからは何も生まれん…」と。

 

どんな時代も母の大きな愛は、子供を大きくし、無限の力を与える源なのだと考えさせられた第1話でした。


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